撮影経過と、こちらでの目標
おおよそ撮影のペース配分ができてきた。サーバーの購入の費用を捻出してもらうため、所長に状況説明を行った。
プロジェクトポンチ絵
現在進行中のプロジェクトと、その波及効果をポンチ絵にまとめて所長に説明した。先ずやるべき事は、全ての標本ラベルのデジタル化と、その画像撮影である。画像は、ターンテーブルを使ったVR画像とするが、あくまでも「肉眼観察レベル(Naked Eye Observation)」を基本として、それ以上の解像度は考慮しないものとした。
これらのデータをサーバーに蓄積し、BioCase(欧州標本アクセスサービス)のデータ・プロバイダーソフトをインストールする事で、他の国際的或いは欧州内のデータベースとの連携を図る予定である。
本博物館は1960年代に一般開放を終了し、一般的な閲覧は難しい。そこで、Webを利用して一般人がアクセスできるようにする。
更に、分類情報の更新やラベルの張り替えなどの内部利用。更には、水族館に置ける特別展示コーナーの設置などの可能性を挙げておいた。但し、この内部利用については、今後の人事配置など、所内の問題を含むので、あくまでも可能性として取り上げるに留めておいた。
一里塚
本プロジェクトの最大の売りは画像であり、更にバーチャルリアリティー画像の提供である。これを完成するためには、一歩一歩地道に標本の撮影を進める必要が有る(右が撮影風景)。1日の撮影標本数は、現時点で平均26程度になり、2006年内の完了も見えつつあるが、標本形態のバリエーションの多い生物群が未だ残っているので、そこで大幅にペースダウンを余儀なくされる事が予想される。
しかし、何はともあれ5月29日の時点で、目標数3,000の10%である、300標本の撮影を完了した。
例えれば、月まで歩いて行くプロジェクトの様で。立ち止まると、そのまま完了予定が延びてしまう。
そこで、助手のアンドレアの士気を保つ意味でも、10%達成記念ピッツァパーティーを行った。10回ピッツァを食べると、このプロジェクトは完了する事に成る。
たまたま、仲の良いラボの連中と一緒に行く事に成った。ナポリ人はお祝い事が好きならしい...
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