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撮影から画像処理へ...

9月下旬にようやく発注していたMacが届いた。待つ事約半年。こちらでは1年以上待つ事もざららしい。とにかく、物品発注システムが複雑で、予算処理に1〜2ヶ月、所内発注に1ヶ月、それから待つ事半年と言うのが通常らしく、今回は所長の命での発注なので、これでもかなり早いらしい。

画像処理ルーティンの完成

5月から撮影を開始して、9月中旬の段階で既に7万画像の撮影を終えている。各画像に、著作権マークを付けたり、画像を統合してVRオブジェクトムービーを作る事にした。先ず、9月から撮影ノートのデータの入力を行った。これが結構大変な作業である。なにしろ、2500件の標本について、それぞれ静止画とVR用回転画像36枚を記録したので、全部で5000件以上のデータを入力する事になる。入力に10日以上、更にエラーチェックに10日程度を要した。1%のエラーでも50件のエラーで、その度に標本と画像の照合作業を行った。

画像データをファイルメーカーにまとめ、そのデータに基づいて、自動画像処理を行う。

標本番号と画像番号


ファイメーカーデータ

作業の流れ図

PowerMac G5の能力

購入時に発売中だったPowerMac G5は今では市場から見当たらなくなっている。AppleScriptで使用するソフトの互換性を考えると、インテルMacに成らずに済んだのは幸いであった。上記の流れ図の処理を行うと、おおよそ1標本当り6分程度かかるようだ。従って、1時間に約10個、2500標本に250時間(約11日)かかる。幸い、自動処理なのでエラーさえ出なければ、11日間ほおっておけば良い事に成る。

メモリーエラー

実際には、11日間手放しと言う訳には行かなかった。先ず、The VR Toolboxが5回くらいの連続処理で音を上げる。Photoshopでさえも、200個程度の画像ファイル処理を終えると、音を上げるようだ。症状の殆どは、メモリーのフラグメンテーションが原因と思われた。そこで、VR Toolboxは毎回処理が終わるたびに、Photoshopは20標本終わるたびに一度終了するルーティンを追加した。

VR Toolboxでは更に、一時ファイルの消去がキチンと行なわれず、一時保存ファイルが保存先のフォルダに溜まってしまう。これも、その都度ファイル削除する様にした。

ファイルの上書きエラーも発生している。システム関連の現象だと思われるが、保存完了したはずのファイルが「使用中」になってしまって、同名のファイルでの上書き時にエラーが発生する。従って、上書きを前提とした一時保存ファイルを毎回削除するコマンドも追加した。

10月以降のペース

10月に入って、いよいよ残りの標本の撮影に着手した。今度は、撮影中にファイルメーカーに画像データを入力する事ができるように成ったので、昼間に撮影、夜間画像処理と言うルーティンで仕事ができるようになった。そのため、前日の撮影の問題点を翌日把握できるので、対応がずいぶん楽になった。

10月末時点で2927個の標本撮影を完了した事になる。貝殻の標本が200件ほど、その他お宝本などの画像と、昔の分類カードの画像が追加される予定である。

従って、当初の目標3000件に、さらに500件程度の画像が追加される事になる。

今後の予定

そろそろ、「メタデータ」のDB化と、画像データを埋め込んだWebページの作製が必要に成ってきた。11月以降、撮影が完了次第、いよいよDBの骨組みができ上がる予定である。

(2006年9月24日)