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王宮(パラッツォ・レアーレ)と
市庁前広場(ピアッツァ・プレビシート)


7月の後半に入り、ナポリの夏休み気分も盛り上がりつつある今日この頃。7月前半の過ごしやすい陽気から、一変して酷暑に成りつつあるので、屋内観光を行う事にしてみた。言った先は、パラッツォ・レアーレと呼ばれる1843年に完成したブルボン朝時代の王宮だ。

ピアッツァ・プレビシート

市庁舎前の広場(ピアッツァ・プレビシート:イタリア各地に有る)の南側に位置する壮大な建造物で、市庁舎との境目からベスビオ山をかいま見る事ができる海に面した位置に有る。

パラッツォ・レアーレ側から見ると、やはり19世紀(1817年)に建てられた、サンフレンチェスコ・ディ・パオラ教会を見る事ができる。この2つの巨大建造物に囲まれた広場は、ナポリのイベント会場でも有り、先日はワールドカップ優勝の立役者のチームの主将カンナバーロ(ナポリ出身)の凱旋イベントが行われている。

パラッツォ・レアーレに隣接して立つサン・カルロオペラ劇場や更に通りを挟んでミラノのアーケードに匹敵するガレリアと、この当りは19世紀の匂いのする建造物が建ち並ぶ地区でもある。

左から:サンカルロ劇場・ガレリア外観・ガレリア内部

パラッツォ・レアーレ

19世紀の王宮は、何処へ行っても贅の限りを尽くしている。この王宮も建設に150年以上の歳月と、その間に膨大な手間をかけている事を彷彿させるに十分な内装である。ほとんど、撮影禁止だが、この日は暑くて学芸員がみな窓際に陣取って話しにふけっていたので、かいま見る程度の撮影を行った。まあ、ナポリだから許される小さな「ルール違反」である。ちなみに、他の観光客もどうどうをフラッシュ撮影していたが、学芸員は見て見ぬふりをしてくれていたようである(あくまでも惻々だが)。

入り口の階段室は、体育館ぐらいの大きさ。ウェッジウッドを思わせる色調だが、柄のある大理石をうまく貼り合わせて、素敵な柄だ。この部屋を見ただけで、当時の王様の権力が判る。

この階段室の窓からは、ボメロの丘を望む事ができる。


展示品の数々(左の貝のモザイクテーブルはお気に入り。8年前にも撮影した。右の回転台付きテーブルは、複数の文献を同時に調べるための工夫。でも、使いずらそうです。)


チャペルには、ナポリ独特のプレゼーペ(小さな人形のジオラマ)が飾られている。世界大戦でうけた爆弾で、一度この部屋は崩壊している。天井の絵は、それ以前にしまわれたため、現在復活している。

サンフレンチェスコ・ディ・パオラ教会

ローマのパンティェオンを彷彿させるドーム状の教会。ちょうどこの日(6月17日)は結婚式が行われる直前だった。

よく通る場所...

日本で言えば、皇居前広場?って感じの場所で、ナポリの街を移動する時にはしばしば通る場所である。例えば、イスキアやソレントへの船は、ここを横切った港からでる。フニクラーレ・チェントラーレ線の駅から50メートルほどで、ここを通過してキアイア通りを通れば、実験所も直ぐだ。そんな感じなので、ナポリに住むヒトデ、わざわざここを見学に来る人など少ないと思う。また、ナポリ観光の対象として、やや時代が新しい分優先度が落ちるのかもしれない。でも、喧騒に疲れた時は、パラッツォ・レアーレは、癒しの場所とも成りそうです。恐らく、19世紀もナポリは喧騒の都市で、ビットリオ・エマヌエーレ3世も、ここでしばし喧騒を離れたかったのかもしれない。(写真は海岸道路から見た王宮)