散歩の足
サンマルティーノ
スパッカ・ナポリ
カポディモンテ
ソレント
フニクラーレ
フニクラーレ2
ローマ
ローマ2
イスキア島
カプリ島
王宮
パエスタム
エルコラーノ
アマルフィー海岸
フィレンツェ観光
街の階段
蚤の市
フレグレイ平野
プローチダ島

イスキア島(Ischia)

7月3〜9日の5泊6日でイスキア島で早めのバカンスを楽しむ事にした。イスキア島はナポリ湾の西の端に位置する火山島で、8月はナポリ人が大挙して押し寄せるバカンスの地である。ナポリ港から、高速艇を利用して約40分(直線距離で20Km)の所に有る。島の大きさは三宅島程度で、火山から急斜面で海まで落ち込む為に、ほとんど平らな土地が無く、急斜面に密集する街と、ごく限られた場所に砂浜が有り、島と言うよりも山に遊びに行った感じがするような土地である。

歴史の有る島

イスキア島の歴史はナポリよりも古く、今から2500年以上前に、すでにギリシア人がこの地を占領し、南イタリア交易の足がかりとしている。歴史的建造物としては、ローマ時代の水道橋なども残っているが、橋でつながる小島のがけに作られたアラゴネーゼ城は15世紀のもの。現在は内部にエレベータが設置され、簡単に上まで上る事ができる。敷地内は、修道院の様にブドウ畑などが配置されている。


アラゴネーゼ城からの眺望

13世紀に作られた教会跡

ペンション(Pensione)

イスキアは観光地なので、豪華な5つ星ホテルから、写真のようなこじんまりとしたペンション(1〜2つ星)まで、様々な宿泊施設が用意されている。ペンションでは、フル・ペンショーネを選ぶと3食ついて45〜60ユーロで1泊できる。今回は、友人の紹介で知ったカミッチョラ地区に位置するPension Truconeに5泊した。

部屋そのものはダブルベッドの他は、ほとんどスペースが無いくらい小さく、トイレ・シャワー兼用のスペースはちょっとトリッキーな位小さい。しかし、共同の食堂とテラスは快適でプライバシーを気にしないならば、快適である。

何よりも有り難いのは、毎日昼と夜に、イタリア家庭料理を楽しめる点である。午後はしっかり散歩でもしておかないと、しっかりと食べる昼食がこなれない。

さて、ここで何をやるかと言う事であるが、基本的に3食昼寝で何もしないと言うのが、イタリア流バカンスの様である。しっかりとした昼食をとると、なぜか睡魔に襲われ、昼寝をしてしまうので、ここに泊るだけで今まで慣れる事が無かったイタリア生活時間に成ってしまった。

余暇

イスキアでの余暇の過ごし方と言えば、先ず海水浴。島の至るところにささやかなビーチが有り、お金を支払えば、プライベートビーチのパラソルとチェアを使わせてくれる。

街の中心を少し離れた所に或る、サルバトーレさんのビーチを利用させて頂いた。午後の半日で、パラソルとチェア2客で9ユーロ。冷たい水は1.5lのビン入りで1.5ユーロ。シャワーも使わせてもらえる。

島1周の観光船は一人12ユーロ。ごご2時から途中1時間の休憩を挟んで、約4時間で1周する。イスキア島内の移動には、通常バスかタクシーを使うが、山道が多いので船の方がスムーズに移動できるようだ。

休憩地のサンタンジェロは、島の南端に位置して、急な勾配を降りてこないと到達できないが、船だと簡単にアプローチできる。
こんなボートのタクシーを利用すると、更に陸からは到達不能な秘密のビーチにも行けるようだ。

観光地的な散歩コースも有る。
ただ、街中をぶらぶらしても、それなりに楽しめる。
1日30ユーロ近い入場料を支払うと、大磯ロングビーチのような、温水プール付きの日光浴場(パルコ・テルメ:温泉プールの有る有料レジャー施設)で過ごす事も可能である。たまたま、行った日に雨が降り早々に退散したが、このような施設はあまりイタリア的とは言えない気がした。ドイツ人が多いようである。

イタリア式バカンス

さて、この5泊6日でイタリア式バカンスを送る事ができたのだろうか?初日から3日間は、ハイペースで観光をしていたような気がした。その後、昼寝をしたり、読書をしたり、近所の散歩をしたりしている内に、何となくバカンスの過ごし方が判ってきたような気がする。最後の日に、パルコ・テルメに行って違和感を覚えたのは、きっとバカンスのイメージと異なる存在だったからだと思う。そんな金と時間が有るくらいなら、サルバトーレ・ビーチに歩いて行って、のんびり過ごした方が余程くつろぐはずだ。

果たして、一生のうちに再びこんなバカンスを経験する機会が再び来るだろうか?日本でも、同様のリラックスを見つける事ができるだろうか?帰国後は、昔の顔なじみの民宿のような宿を見つけて、一日ぶらぶらしてみようか思った。