第I番目の箱のPityrosperma属カバー内に収められているこの標本には、“Monte in Nippon”と採集地名がインクで記されています。
この“Nippon”とは本州を意味しているので特定はできませんが、この標本が「本州のどこかの山で採集された」ことがわかります。
キケンショウマは小葉の小葉柄が楯状につくもので、本州中部地方に分布しているオオバショウマの変種です。現在は絶滅危惧種に指定されている希少種です。これは1827年初春のスツルレル商館長の江戸参府旅行に同行した際に、手に入れたものと考えられます。